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各診療科よりひとこと

各診療科よりみなさまのお役に立つ健康情報をお届けいたします。

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眼科
VDT眼症とドライアイ
  全国のインターネットに熱中している諸君、あまりコンピューターに熱中しているとVDT眼症とかドライアイ(涙の分泌が減って目が乾燥し角膜に異常をきたす)で、眼精疲労になってしまいますよ。下記の文章をよく読んで参考にして下さい。

VDT眼症
 さて、この忙しい現代生活においては、「眼が疲れる」という話はよくあることですし、実際眼科の外来においても、いわゆる不定愁訴の1つとして、最も頻繁に訴えられます。
 眼精疲労とは、視作業を続けることにより眼部・鼻根部あるいは前頭部の不快感・頭痛・視蒙感・流涙・眩暈・肩こり・吐気・胃部の不快感などの症状をおこす一種の症候群と定義される1つの疾患単位であり、大きく5つの原因で分類されます。 さて、この忙しい現代生活においては、「眼が疲れる」という話はよくあることですし、実際眼科の外来においても、いわゆる不定愁訴の1つとして、最も頻繁に訴えられます。
 眼精疲労とは、視作業を続けることにより眼部・鼻根部あるいは前頭部の不快感・頭痛・視蒙感・流涙・眩暈・肩こり・吐気・胃部の不快感などの症状をおこす一種の症候群と定義される1つの疾患単位であり、大きく5つの原因で分類されます。

  • 調節性(屈折異常や調節異常)
  • 筋性(斜位、輻輳障害)
  • 症候群(結膜炎、緑内障、耳鼻科、内科、産婦人科などの疾患による)
  • 不等像性(左右眼によって同一物体が違った大きさに見える)
  • 神経性(ヒステリー、心身症)

 ところが最近、この5つの分類できっちりと分けられない原因として、VDT(visual display terminal )やドライアイがクローズアップされるようになってきました。VDT作業による視機能障害として、眼の疲れ・視力障害・眼がかすむ・眼痛などの症状が現れ、眼科的異常として、眼精疲労・近視化・角結膜炎・眼圧上昇・涙液分泌障害などがいわれており、これを総じてVDT眼症(テクノストレス眼症)と称します。長時間の調節を伴う疲労のためとか、ブラウン管画面の静電気による塵埃が飛散するためとか、精神的緊張のためとか、いろんな可能性があります。目の調節とは、眼の毛様体筋を働かせ、近くの物を見える様にする機能をいいます。調節性異常には、調節麻痺・衰弱・痙攣という3つのパターンがあり、麻痺は調節刺激に全く反応しないもの、衰弱は近点の反復測定を行うと徐々に近点が遠ざかるもの、痙攣は近点側に固定されてしまうものです。さらに調節刺激に伴って瞳孔の大きさが小さくなり、刺激が解除されると、もとの大きさに戻る反応が異常をきたします。すなわち瞳孔は小さくはなるのですが、刺激がなくなっても元に戻らず、ずっと小さいままということになります。
 これらの異常は例えば、ワープロ入力作業を1時間(平均1000字)させると、20分の休憩にて元の状態に戻っているというデータがあり、1つの目安になるかと思います。

ドライアイについて
 次にドライアイについてですが、まずドライアイとは、涙液の量低下または質異常をきたした状態と定義され、日本では角結膜障害の有無を問いません。シェーグレン症候群などの原因のはっきりした疾患ではないのに、角結膜障害を伴わない眼乾燥感や乾燥検査所見のあるドライアイやコンタクトレンズ装用などの誘因で発症するドライアイなどが一番一般外来で問題になる不定愁訴が多く、眼が疲れやすい・不快・乾燥感・重い感じ・光をみるとしみる・痛い・かすみ目・目ヤニ・etc種々の表現がなされます。その原因として、まず涙液産生量が少ないため、涙液層破壊時間が短縮し、眼の表面が乾きやすくなっていることがあります。これに加えて特にVDT作業時、瞬目(まばたきの)回数が減って、正常時の1/4~1/5程度になることがあります。この2つがあわさると、瞬目と瞬目との間の時間が涙液層破壊時間をはるかに上回ることになります。さらに、涙液の質的変化も関与しており、アレルギー性結膜炎との合併も多い為、ますます不定愁訴が増えて行きます。このようなドライアイの方に対しては防腐剤無添加の人工涙液の頻回点眼を、症状の重い方にはモイスチャーエイドというドライアイ用眼鏡や、涙点プラグの挿入などの処置がとられます。

 このように、色々な原因のあわさった眼精疲労に対しては、一つの処置だけでは解決できない難しさが伴いますが、5大原因に照らし合わせて、その1つ1つを確実に解決していくことが大切と考えております。

小児科
赤ちゃんが深夜急に熱が出たら
 先ず落ち着いて熱を計って下さい。そして赤ちゃんが赤い顔をしていて比較的元気で発熱以外に症状がなければ、暫く様子をみて、深夜などに慌てて医療機関にかけつける必要はなく、夜が明けてから行ってもよいでしょう。反対に青い顔をして元気がなく、ぐったりしていたり、異常に不機嫌だったり、何度も吐いたりする時はのんびりしていてはいけません。また2~3歳の子供はよく「ひきつけ」ることがありますが、有熱時のひきつけは熱性痙攣が大部分ですので、大抵5分ぐらいで納まりますから(この5分は長く感じますが)納まってから医療機関に行って下さい。しかし無熱とか頭を強打した時の痙攣は要注意ですから早く処置してください。
 最近は解熱剤の坐薬や頓服が普及していますが、乱用すると病気の経過を狂わせたり、受診のタイミングを失ったりしますから乱用は厳に慎まないといけません。せいぜいひたいに熱さまし用の貼り薬をする程度にしてください。
 生まれて初めての熱は突発性発疹症という病気のことが多いですから育児書などで読んでおいてください。

内科
健康管理は自らの手で
食生活を始めとして生活環境に恵まれた現代では、ガン、心臓病、脳血管障害が3大死因になっているように若いころからの生活習慣が原因でその積み重ねの結果発症する慢性疾患が多くなっています。日常の生活の中で、余り神経質にならずに、自分自身の健康管理に留意しましょう。


生活習慣病とは
 生活習慣病は医学名ではなく、厚生省の提言による名称です。生活習慣病には代表的なものとして高血圧症、糖尿病、高脂血症、高尿酸欠症など、脳、心臓、腎臓などの動脈硬化を引き起こす疾患や肺、胃、大腸、乳、子宮などの癌も含まれます。生活習慣病の発症には遺伝が深く関わっておりますが、その重みは4割以内で、毎日の生活内容が6割以上の重さを占めると言われます。
 生活習慣病を予防するために次の項目を念頭に置きましょう。

  • 喫煙をしない
  • 毎日適当な運動をする
  • 深酒をしない
  • 規則的に7~8時間の睡眠をとる
  • 三度の食事はきちんととる
  • 適正な体重を保つ
  • 間食をしない

定期的に健康診査を受けましょう
 生活習慣病は自覚症状の出るのがおそいため、年一回程度の健康診査によって早期に発見することが大切です。
健康診査のポイントは

  • 健康診査の指示指導には必ず従う
    健診の結果「要精密検査」「要経過観察」と判定された場合は必ず担当医師の指示に従うようにしましょう。
  • 定期的に連続して受けましょう
    健診結果の積み重ねによって自分の健康状態の変化を知ることがで きます。受診間隔をあまりあけないようにしましょう。
  • 健診成績を生かしましょう
    危険因子の評価で生活習慣を見直し、弱点を改めることで病気を予防します。受診するだけでは意味がありません。その結果を生かすことが大切です。
  • 受診の目的を考えましょう
    受診の目的は「健康の確認」「軌道修正による病気の予防」にあり ます。病気の早期発見は、定期的に健康を確認することによって生 まれる副産物と考えましょう。
  • 健診後の自覚症状の出現に注意しましょう
    たとえ健診の結果は以上なしであっても、自覚症状が現れたらかかりつけ医師の診察を受けましょう。

タバコの害
 喫煙は肺がん、喉頭がん、食堂がん、胃がんなど多くの部位のがんや、冠動脈性心疾患、慢性閉そく性肺疾患、胃・十二指腸かいよう、妊娠・出産異常、胎児の成長障害、中枢神経系および感覚器異常、その他種々の結果障害と関連していることが明らかにされています。喫煙者は非喫煙者に比べて平均寿命が短く、老化が促進されることも明らかにされています。タバコをすわないまわりの人達に迷惑をかけないためにも、自分の健康のためにも、一日も早く禁煙をしましょう。


お酒の功罪
 お酒は少量であればストレス解消や気分転換になり、善玉のコレステロールを増やして動脈硬化を防止する効果があります。しかし、長年にわたって大量に飲みつづけますと肝臓をはじめとする多くの臓器に障害が現れ、高血圧や肥満を促進します。その結果老化が早まり、頭もボケやすくなります。
 賢明なお酒の飲み方としては、1日の飲酒量として「清酒なら一合半以下」「ビールなら大ビン一本半以下」「ウイスキーならシングル3~4杯以下」に心がけましょう。
 また、毎日続けて飲まないようにし、たん白質やビタミンを多く含んだ食品を同時にとるなど、栄養のバランスにも配慮しましょう。


かかりつけの医師を持ちましょう
 日本の開業医は大学病院や大きな病院でいろいろ診療経験を積んでから開業する場合が多く、十分に信頼に足る医師です。同じ医師が継続して診療しますし、いくら混んでいても大病院ほど待たされることはありません。何科にかったらよいのかわからない時の相談にものってくれますし、手術や精密検査が必要なときは適切な病院や専門の医師を紹介してくれます。信頼できる医師を身近に持つことがあなたの健康保持に大きな助けとなることでしょう。

泌尿器科
増えている前立腺癌
 50歳以降の男性で排尿困難(おしっこが出難い)を来しやすい疾患のNo.1と言えば前立腺肥大症が最も代表的な疾患です。前立腺は男性のみに存在する臓器であり、精液を作る役割を果たしています。前立腺はちょうど膀胱の真下で尿道を取り囲むようにあるため、加齢と共に前立腺が肥大すると膀胱の出口を締め付け、おしっこが出にくくなるのです。前立腺肥大症は良性の疾患であり、他の臓器に転移したりすることはなく、その病気自体が命取りとなるようなことはありません。治療も肥大症の程度に応じて、薬物療法や温熱療法、あるいは内視鏡手術などが行われます。こうした治療の進歩により、最近ではお腹を切って手術をすることはめったにありません。

 これに対し、近年注目を集めているのが前立腺癌です。従来前立腺癌は、それほど頻度の高い癌ではありませんでした。しかしながら、米国では男性の死因の1位は前立腺癌となっています。わが国でもその頻度は年々増加傾向にあります。前立腺癌に特有の症状はあまりなく、前立腺肥大症とよく似た症状を示します。従って、泌尿器科医にとっては前立腺肥大症と前立腺癌を見極めることが非常に重要なポイントとなるわけです。従来、両者を鑑別するのは直腸診(おしりから指を入れて前立腺に触れ、その硬さで判断する)が最も重要な検査でした。無論、今でも直腸診は非常に有用な検査ですが、さらに血液検査を行うだけで早期の前立腺癌でも比較的鋭敏にとらえることができるようになりました。この検査は前立腺特異抗原(PSA)と呼ばれるもので、前立腺肥大症でも軽度の上昇を認めますが、前立腺癌の時にはそれを軽く上回るほど上昇します。昔は前立腺癌に気づかず、転移巣の症状が出てから、医者を訪れる人が少なくありませんでした。しかし、PSAが測定できるようになって以来、早期の前立腺癌が見つけられるようになりました。人間ドックでもPSAを測るところが増えてきており、私もそうしたことを契機に見つかった前立腺癌の患者さんを何人も知っています。

 血液検査、直腸診で前立腺癌が疑われた場合は前立腺の生検を行います。これは、直腸から機械を入れ、前立腺の一部を細い針で採取し、顕微鏡にて詳しく調べる検査です。この検査を行えば、前立腺癌かどうかはっきりとします。

 前立腺癌に対する治療ですが、転移があるかないか、年齢がどれくらいかにより治療法が異なります。前立腺癌は骨に転移を来しやすく、もしも転移が認められた場合はホルモン療法が主体となります。前立腺は男性にしかなく、前立腺癌は男性ホルモンの支配を受けているため、男性ホルモンが無くなるような処置を施すことにより、癌の増殖を抑えることができます。昔は睾丸を取っていましたが、今では月に1回の注射で同じ効果を得ることが出来ます。また、転移が無く、75歳までの患者さんには、手術を勧めています。これはホルモン療法よりも、根治性(完全に直し切る)が望めるからです。昔はこの手術をするとおしっこが漏れたりして生活の質(QOL)があまり良くありませんでしたが、近年の手術手技の改良に伴いずいぶん安全なものになってきました。

 皆さんもおしっこに関する症状がでた時は気軽に泌尿器科に相談されることをお勧めします。

皮膚科
皮膚病歳時記
 患者さんは自分の皮膚は周囲の人と同じ皮膚だと信じているようですが、実はここに問題があります。個人は各々、外界からの刺激に対する反応に差があり、反応するいき値にも差があります。今ちょうど、10月ですが、まだ日焼けや汗で悩んでいる人がいる一方、アトピー性皮膚炎の人で9月の終わり頃から乾燥状況現れ、皮膚のカサツキと痒みが発生し始める人が結構あって、久しぶりに現れるのが、この9月、10月の特徴です。また乾癬の人で夏には自然緩解する傾向の人も、10月にはいると乾癬の症状が悪化し始めるので、この時期になると、ちょっと診ておいて下さいと診察に現れます。

 一般的に皮膚科の患者数は夏は冬の2倍というのが相場である、これから見ても夏季日光、発汗が如何に症状を増悪させたり、皮膚病の原因になっているかを示している。気象条件のほか、生活環境の多様化によって、生活様式が純和式から純洋式に変わり、電気製品の進歩により冷暖房、機密性の高い家屋での生活、畳からフローリング床での生活など、建材の近代化で材質に変化が生じている。

 地域温暖化の原因といわれるCO2、それに伴ってNOX、SOXなどの大気汚染が直接間接的に皮膚病の症状に変化をもたらしているとも言われている。

 一方、春から夏に向け気温の上昇に伴い衣服の丈が短くなり材質も薄いものを選ぶようになる、従って皮膚の露出部が多くなり、外気の気象条件をもろにうけ、日焼けによる皮膚の炎症状態、高温、多湿になると昆虫・毛虫・蟻などが増えると色んな皮膚炎、皮膚病が発生する。

 日光皮膚炎、湿疹皮膚炎の一時増悪、毒蟻皮膚炎、毛虫皮膚炎、各種の虫さされ、あせも、とびひ、汗腺膿瘍(あせものより)、白癬菌・カンジダ菌・殿風菌による皮膚真菌症、汗による症状に間擦疹と言う腋股指間のただれ、気温とともに活発に発育する表皮ブドウ状球菌が関与するせつやようなど、いわゆる皮膚感染症や傷跡の二次感染も増加する。 

 またアトピー性皮膚炎の夏季増悪はアトピー性皮膚炎そのものの増悪ではなく、日光皮膚炎、汗による痒み刺激の亢進による症状の増悪で、蚤破部にブドウ状球菌・白癬菌・単純性疱疹ウイルスが二次感染をおこしやすいのも夏場の特徴である。

 このように夏季は新陳代謝の活発な時期で症状の変化も多彩であるのに反し、冬季では、秋から冬にかけ気温の下降に従って大気が乾燥期を迎えると角質は厚くなり、皮膚も乾燥して水分低下が生じ角質が割れ亀裂などが発生しやすくなる。たとえば老人性皮膚蚤痒症なたは皮膚欠乏性皮膚炎、尋常性乾癬の冬季増悪、アトピー性皮膚炎の冬季増悪などが、これに該当する。元来アトピー性皮膚炎は乾燥肌を特徴としていて、その冬季増悪は皮膚の乾燥によるそう痒の増強が症状を悪化するきっかけとなる。

 冬季には気温の低下により末梢循環障害がおこり易い。体質による凍瘡、低温に長時間さらされて発生する凍傷の他、糖尿病の末梢循環障害増悪による下肢先の潰瘍化、レイノウ病、膠源病のレイノウ症状、バージャー病、大理石様皮斑、ひだこなどの局所症状の増悪等も発生する。凍瘡は温暖化のためか、栄養状態が良くなったためか年々、減少し以前のような重症を見なくなった。恐らくビタミンEやビタミンAが充分に摂取せれているからと思われる。

婦人科
婦人科疾患日常の注意
-こんな症状のある方は診てもらいましょう-
子宮と卵巣からのメッセージ
 女性だけが持つ臓器、子宮や卵巣に異常が生じると、月経(生理)の変化や下腹部の痛みなど様々な症状が現れます。これは子宮と卵巣からあなたへのメッセージです。おかしいなと思ったら早めに専門医に相談しましょう。

下腹部の痛みなどはありませんか?
・腰痛
・排便痛
・性交痛
 子宮筋腫では大きくなった子宮が周囲を圧迫するため、下腹部痛や腰痛がおこることがあります。また膀胱や直腸を圧迫して頻尿や便秘が起こることもあります。子宮内膜症では卵巣や子宮と周辺の組織との癒着が原因で、排便・排尿痛、性交痛などの症状が現れることがあります。卵巣嚢腫(卵巣に液体が溜まる病気)でも、下腹部痛が現れることがあります。

その他こんな症状にも注意が必要です
・おりものの異常
・月経以外に出血がある(不正出血)
・下腹部がはる、しこりがある
 おりものの異常や、下腹部の異常も、子宮や卵巣の異変を知らせてくれる大切なサインです。子宮筋腫で子宮が大きくなったり、卵巣嚢腫ができると、それに伴ってお腹がはってきたり、しこりが感じられることもあります。さらに急激に大きくなる場合には、卵巣癌であることがあります。不正出血の原因は、卵巣機能の異常(ホルモンの異常)が大部分ですが、子宮癌(子宮頚癌、子宮体癌)が潜んでいることがあります。専門医に相談し、癌検診(細胞診、組織診)をお受けください。


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